忌わしき現実から、楽市が勇ましく逃避する日々を、綴る。
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霧笛荘夜話霧笛荘夜話
(2004/11)
浅田 次郎

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不幸の分だけの幸せは、ちゃんとある。どっちかが先に片寄っているだけさ
運河のほとりの古アパート「霧笛荘」。そのアパートの6つの部屋に住む、6人の住人たちの様々な人生を描き出す。不器用だけれども誠実に生きていた6人だったが。待望の連作短編集!

 初・浅田次郎。
 社会的に人を勝ち組と負け組の二つに隔てるのなら、彼らはきっと負け組。
 どいつもこいつも、見映えの悪い人生を送っていて、不器用な性格を持っていて、それでいて、どいつもこいつもどこか暖かい。

「この霧笛荘の住人に、不幸なやつはひとりもいなかった。どいつもこいつも、みんな幸せだった」

 霧笛荘の管理人にして、物語の語り手の老女の言葉に、鳥肌が立った。
 これはきっと、〔どこかに救いを垣間見せるような創作物〕だけに通じるような、綺麗事では決してないと思った。およそ人が不幸と認知する境遇にいようと、それが当人にとっても不幸であることだと決め付けるのは、彼らにとっての冒涜だ。幸福の形は多様だから。これは、それについて教えてくれる。
 使い古されたようなテーマの話かもしれないけれど、僕はこの手のものにどうも弱い。
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